自然豊かな庄内の「山の幸」と「里の幸」を味わう。

2018.12.25

鳥海山と出羽三山に抱かれ森林が約7割を占める庄内は「山の幸」の宝庫。山菜やキノコなどの山の恵みをたっぷり楽しめます。
また、最上川や赤川が大地を潤す平野部ではお米をはじめ種類豊富な農作物が育ち、四季折々の「里の幸」が収穫されます。豊かな土壌が育んだ素朴でうんまい里の味覚を地元ならではの食べ方で味わってみませんか?

最北端の産地で味わう「孟宗汁(もうそうじる)」

孟宗筍にシイタケや厚揚げなどを加え、味噌と酒粕で煮た庄内地方に伝わる郷土料理「孟宗汁」。
孟宗筍は代表的な筍のひとつで、九州地方では早春に出始めますが、最北端の産地である庄内地方では4月下旬から徐々に収穫され5月中旬にピークを迎えます。獲れたてのものはえぐみがなくて柔らかく、なかでも湯田川温泉一帯で採れる朝堀りの孟宗は絶品!湯田川温泉の各旅館ではシーズン中は孟宗汁をはじめ、さまざまな孟宗料理を楽しむことができます。旬の味をたっぷりご堪能ください。
孟宗竹の香りが広がる「かっぽ酒」

孟宗竹の香りが広がる「かっぽ酒」

孟宗竹に地酒を注ぎ入れ、温め飲む湯田川温泉名物「かっぽ酒」。竹の香りと甘みが絶妙に溶け合い、酒好きにはたまらない旨さ!もちろん孟宗料理との相性は抜群です。

春の庄内は山菜の宝庫

厳しい冬を乗り越え、雪解けと共に土から顔を出し春の訪れを告げる山菜。山と森林が約7割を占める庄内は山菜の宝庫で、行者にんにく、こごみ(クサソテツ)、こしあぶら、たらの芽、あけびの芽、あいこ(ミヤマイラクサ)、しどけ(モミジカサ)、やまうど、赤みず(ウワバミソウ)、あまどころ、月山筍、うるい(オオバギボウシ)、青みず(ヤマトキホコリ)、わらびなどが次々と育ち庄内の遅い春の訪れを彩ります。
なかでも出羽三山の主峰、月山でようやく雪が解け始める6月ごろに採れる月山筍(ネマガリタケ)は「山の赤いダイヤモンド」といわれ、地元でも貴重な逸品。アクが少なく独特の風味と甘みがあり、シャッキッとしたなんともいえない歯ごたえは一度食べたら忘れられない美味しさです。月山筍が店頭に出回り始めると地元の人たちは競って買い求め、味噌汁や天ぶらなどにして味わうのだそう。
産直あさひ・グーでは地元で採れた山菜を購入することができますよ!
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雪解け水をたっぷりと含み、みずみずしく育った山の恵み。年に一度の短い旬をぜひお楽しみください!
5月中旬〜6月は絶景の農園でわらび採り体験を!

5月中旬〜6月は絶景の農園でわらび採り体験を!

緑が鮮やかに映える5月中旬~6月には摩耶山を望む絶景の大平高原わらび園でわらび採り体験ができます。(要予約)

「大平高原わらび園」
住所:山形県鶴岡市下田沢大平
営業時間:5月中旬〜6月下旬の水・土・日曜日
9:00〜12:00(水・土・日)

料金:大人 1,800円/中学生 1,200円/小学生以下 無料
※入園料には、利用時間内に収穫した5kgまでのわらびが含まれます。
※収穫したわらびの重量が5kgを超えた場合は、超えた量の超過料金をいただきます。
※小学生以下について、収穫したわらびは付き添いの方の収穫量に加算します。

庄内の夏野菜はだだちゃ豆

夏と冬の寒暖差が激しく四季がはっきりとしている庄内では、その気候を活かして実に様々な種類の野菜が作られています。なかでも在来作物と呼ばれる地域固有の種が約80種類以上も受け継がれているのが特徴です。
すでに全国的に知られている庄内地方特産の「だだちゃ豆」もその一つで、独特の香りと深みのある甘さから、枝豆の王様とも言われています。早いものは7月下旬から 出回りますが8月中旬を過ぎたあたりから一段と味が良くなります。ビールとの組み合わせは最高!今ではその美味しさからマスコミなどでも取り上げられ日本全国から注文が殺到する人気枝豆となっています。
だだちゃ豆を使ったまんじゅうやおせんべい、タルトやシェイク、ジェラートなどのスイーツも誕生し、地元でも評判です。ぜひご賞味を!

庄内の芋煮は「豚肉で味噌味」

山形を代表する郷土料理、芋煮。秋になると県内の河川敷ではグループで大鍋を囲んで食べる「芋煮会」が開催され、秋の風物詩となっています。
同じ山形県でも内陸地域と日本海側の庄内地域とでは食文化の違いから材料や味付けが異なり、内陸地域は牛肉で醤油ベースですが、庄内地域は豚肉で酒粕を加えたりもする味噌ベース。具材は里芋、豚肉、こんにゃく、厚揚げ、椎茸またはしめじ、長ネギなどとシンプル。でも、ねっとりした芋や酒粕からでるコクたっぷりの汁の味わいは芋煮だからこその味。シーズンにになると、旅館・ホテルの朝食バイキングには芋煮が登場する宿もあるほど、庄内の秋には欠かせない芋煮。ぜひ味噌味の芋煮も味わってください。
庄内発のブランド豚・庄内豚

庄内発のブランド豚・庄内豚

実は庄内は古くから畜産が盛んな地域。米どころ庄内では稲作の肥やしや農耕に使うために家畜を多く飼っていたことから、酪農や畜産が盛んになったようです。そんな庄内で地元農家たちが長年独自に改良を加えて誕生したのが「庄内豚」で、ブランドとしては「高品質庄内豚」「平牧三元豚」などが有名。コクがあり旨味が深いことで知られ、全国的にもファンを増やし続けています。
豚肉を愛する庄内の人々。芋煮に豚肉を使うのもうなずけます。

冷麦でも蕎麦でもない、郷土名物「麦切り」

麦切りとは、小麦粉を塩水で捏ねて細く切った麺のこと。山形のなかでも庄内地方でよく食べられており、茹でて洗って冷たいままつゆを付けていただきます。「ひやむぎ」とも「うどん」ともまた違うしなやかでツルンとした喉越しが人気。夏だけでなく1年を通して食べられています。
庄内では蕎麦を食べるとき、大きな板や木箱に蕎麦を乗せた「板蕎麦」と呼ばれるものをよく注文しますが、麦きりと蕎麦が一緒に味わえる相盛りが食べられるお店も!ぜひご賞味を!

長くない蕎麦!むきそば

夏と冬の寒暖の差が大きい庄内は蕎麦の栽培にも適しており、風味豊かな蕎麦を堪能することができます。そんな庄内の夏の名物が「むきそば」。
殻と皮をむいた蕎麦の実を茹でて流水で締めダシ汁をかけて食べる蕎麦料理で、ネギやなめこ、焼きのりなどを添え冷やしていただきます。北前船に由来するといわれる料理でぷちぷちとした食感がおすすめ!蕎麦をすすらないでスプーンで食べるなんて不思議な感じですが、食べてみるとそば本来の素朴な味が口いっぱいに広がります。新しいそばの食べ方が発見できるかもしれませんよ。

食の都庄内

庄内ならではの在来野菜などの食材が私たちの手元に届くまでを取材したシリーズはこちら。
食の都庄内」のSNSで連載されていた「あなたに届くまで」シリーズを再編集のうえ、当サイトにも掲載させていただいております。

【食の都庄内シリーズ】
温海かぶがあなたに届くまで